『不適切にもほどがある!』で本当に”不適切表現” 在宅酸素療法中に近くで阿部サダヲがタバコに火、医師は「危険」と指摘 TBSは“お詫び”掲載

スポンサーリンク
J_Entertainment

Last Updated on 02/28/2024 by てんしょく飯

 

人気ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)は、毎週金曜日の放送のたびに話題になり、Xでもトレンドを席巻している。1986年の“昭和の時代”に生きる中学教師の主人公・小川一郎(阿部サダヲ)が、令和の2024年にタイムスリップする物語だ。同ドラマの面白さは、昭和の時代には当たり前だった表現や行動様式が、現代だと“不適切”とされていることを描き出す点にある。

 

スポンサーリンク

恒例となっているのは、ドラマ内での「お断りテロップ」だ。

 

〈この作品には、不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが、時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み、1986年当時の表現をあえて使用して放送します〉

 

こういったテロップが毎回流され、視聴者の笑いを誘っている。喫煙シーンの直後には〈喫煙シーンは出演者・スタッフの健康に配慮しながら撮影しています〉と、昭和時代にはなかった考え方である受動喫煙に対する配慮についてもテロップがつけられている。

 

だが、2月23日放送の第5話「隠しごとしちゃダメですか?」の中でタバコに関連して“本当に不適切”と思われる表現があったことが局内で話題となったという。TBSは2月27日までに、ドラマ公式サイトの中で以下の「2月23日に放送した第5話に関するお知らせ」を掲載した。

 

〈2月23日に放送した第5話の中で、在宅酸素療法をしている患者の近くで煙草に火をつけるシーンがありましたが、酸素吸入中、周囲2m以内での火気の使用は、火災等のおそれがあることから厳禁とされています。

 

誤解を招く表現となりましたことをお詫び申し上げます〉

 

きちんと“お詫び”が書かれているのだ。同日の放送の中では、古田新太演じる犬島ゆずるが、主人公・小川の義理の父であることが判明。犬島は鼻にチューブ(鼻カニューレ)を入れるタイプの在宅酸素療法を行っており、酸素ボンベと思われるカートを常に引いていた。その真横で、小川がタバコに火をつけるシーンが描かれていたのだ。TBS関係者が明かす。

 

「テロップで出したのは受動喫煙への配慮ですが、在宅酸素療法をしている患者の近くで火を扱うのは、それとは別の安全上の問題になるという指摘が局内で出たのです」

 

医師で秋津医院院長の秋津壽男氏はこう解説する。

 

火気厳禁

 

「酸素濃度が高いと、普段は火がつかないものに火がついてしまう危険性があり、在宅酸素療法の患者さんには『火気厳禁』というのは常識です。

 

在宅酸素療法には、空気中の酸素を濃縮する装置を使うタイプと、酸素ボンベを使うタイプがあります。後者のほうが酸素濃度は高くなりますが、いずれのタイプでも危険性はあるので火気の取り扱いには注意が必要です」

 

独立法人・医薬品医療機器総合機構が出している「医療安全情報」でも、「患者さん自身はもちろん、家族の方々なども酸素濃縮装置や液化酸素装置、酸素ボンベの周辺での喫煙や火気は厳禁です」と記され、「周囲2m以内に火気を置かないこと!」と強調されている。

 

前出の「お知らせ」を出したことから見ても、在宅酸素療法患者の近くでのタバコは“狙った不適切演出”ではなかったようだ。

 

ドラマ自体は大好評で、次の放送を楽しみにするファンの声は多い。今後も“ギリギリのライン”で視聴者を楽しませてほしい。

 

Loading...

コメント